帰室拒否ストライキ(2)(6月19日の日記)

昼食
マグロの竜田揚げ(△)、スチームポテト(△)、ヒジキサラダ(△)、焼きビーフン(△)、フルーツ

夕食
ハヤシ手羽元、福神漬け、ウーロン茶、フルーツ

昨日に引き続き昼のストライキも。
午前中に返答を持ってきてくれる約束ははたされずに、話も誰も来なかったので11時40分から11時55分までの15分間だけであったが部屋に戻らず進行状況の説明を求め、統括が今日後から話しに来るので部屋に戻ってて下さいと。
自分達は15人位集まり、職員達も10人いない位でフロアに入ったり出たりと、そして誰が部屋の中に入ってるのか、誰がストライキに参加しているのかチェックしている職員がいました。

3時10分頃、
統括や他の看守責任者達が事務室に集まり、話を今からと他の看守通じて来たが、貴重な運動時間が3時15分からだったのでとりあえず皆運動に。

4時
運動終わって、3階にあるフロアに上がってみると統括達が待っていて、今から話しますがと来たが、シャワーがまだだったし運動後で汗かいているのでシャワーの後にして下さいと言い、4時過ぎまで皆順番にシャワー入る事に。シャワー室は4つしかないのでその不便さが今回嫌になるほど分かりますねと統括に言い、自分は自分の番が来るまでウロチョロしてました。

4時38分頃から、
デイルームに皆集まり、昨日の返答をそこで言うと言ってきたが、せまい部屋に大人数いるのが窮屈だったのでフロアで話をするのを提案し、結局4時47分からフロアで話を。
この時自分達は約20名です。

統括から返答の内容は、

・仮放免の期間は慎重にみたり、書類の追加を見てるから、新しい職員もいるから。
・基準というのは9つの事があり、マニュアルや考えるべき要素もある。
 (1)仮放免への理由と証拠
 (2)性格、年、資産、素行、健康状態
 (3)家族
 (4)期間(収容)
 (5)保証人の年齢、職業、収入、資産、素行、関係、引き受けの熱意
 (6)逃亡、仮放免に付ける条件を守れるかどうか
 (7)日本国の利益、保安に及ぼす影響
 (8)人身取引の有無
 (9)特別な理由
・裁判をみてる訳でもない。
・刑務所から来た人はオーバーステイとは違う。やってきた理由など。
・1、2、3回はダメ、4回目OKになる人は収容期間も関係ある。
・裁判してても法律の上で収容している。これを理由に仮放免を認められる人もいれば、認められない人もいる。
・法律としてやり、不自由になるかもしれないが国の政策でやっている。
・強制送還の執行を停止しても収容をやめるのではない。
・刑務所から来た人はなかなか認められない。けれどその人を考えない訳ではない。
・チャーターについては答えられない。
・医務は必要に応じて、状況みてやっている。

これらの話をして、質問しても答えはくれず、5時57分には話を一方的に切られ、責任者達が入って統括は退室して、皆に部屋に戻るようしつこく一方的にしか言われませんでした。
「我々は人権が欲しく、日本の入管は世界の法律に従わない」と言ったら、ある責任者が、

「人権関係ない」

自分達に対して言葉の暴力を*1
この瞬間を記憶に刻みたかったので皆で握手をして、他に6人いた看守もこの発言におどろきをかくせずにいました。

人権の尊重を1つ訴えてるこのストライキにこの発言は、普段からどんな神経で自分達に接しているのか……ちなみにこの人は外国人嫌いのオーラ出してて性格悪い事で色々なブロックをまたいで有名です。

6時頃
別の統括が50名位ひきつれてフロアに入り、「話はもうしたので話あれば今度聞きます、今すぐ部屋に戻って下さい」
と言ってきたので、
「話はまだ終わってない。続きがある」
と言ったら、
「その必要はない、応じない」
など一方的に。

6時5分~
「今すぐ部屋に戻りなさい。戻らないと力を行使します」
そして放送からも同じようにフロア全体に流れ、
「最終警告、今すぐ部屋に戻りなさい。でなければ力を行使する。これは違法でもなく、何とかの何々の事案でどうのこうの」と言い、
それでも自分達は部屋に戻らず、ストライキと主張。
ちなみにこの統括来た位に自分達皆で輪をつくり、皆の手をまんなかで1つになり、
「人権を勝ち取るぞ~!」「オー!!!」
座ったままで無抵抗の戦いが始まり、統括は職員達を1班、2班、3班、……
いくつもの班を呼び、最終警告!最終警告と言い、放送も「行使許可する」の入管側の合図から1班4~5人で自分達座ってる者に近づき、皆一緒にしゃがんでまずは部屋に戻りましょう、触る許可をもらい少しずつ触り、それでも応じないなら1人に対して4~5人の入管が両うで、足など持って無理やり部屋に入れ始めました。

これを4~5人やられた頃に自分達皆は立ち上がり、「自分から戻りますよ~!」と言い部屋に戻る事に。
カメラが回っていたので、ビデオカメラに対して叫び、「川村さん*2、こんな事許すんですか!」
と絶対見る事になるこのビデオにメッセージを。

皆部屋に戻った後は全職員廊下に一列で並び、統括が何か言い、各部屋の人員点呼、点呼終わったら皆引き上げたが、5分後に統括と15名位の看守が部屋に来ました。
統括は、
「今回の件であなたが皆をほのめかしたと当センターは判断したので今からあなたを移室します。」
「どこ行くんですか? 隔離ですか? 懲罰ですか?」と言ったら、
「他のブロックに移ります。隔離でも懲罰でもない」
「自分の意見は聞いてくれないんですか?」
「その必要ない。今すぐ荷物をまとめてください」
「自分は出るつもりもないし、話をまずしてから」
「あなたにその権限はない。これはこのセンターの判断、部屋から出て下さい。でないと公務執行妨害になります」
「自分の家から出るつもりはないです」

この時すでに5、6人に周りを囲まれていて、自分の部屋から出ない事を確認してこの統括の指示で一斉に両うでをつかまれ強制的に部屋から連れ出される事に。
他の部屋からは皆心配してくれていたがドアが閉まっているから大声出すしか出来ず、自分は少しだけ抵抗していて、フロア出たら50人位の職員で外の廊下を黒服でうめつくしていました。
この際、右うでを痛め付けられ、抵抗していた自分に対して、「足持とうか?」と挑発してくる職員、命令口調の者、自分の言う事は一切聞かずにこれも一方的にヒドいものでした。ここぞとばかりに口も嫌がらせも自分に対してされ放題。
エレベーターに10人以上の職員と乗って、この時放してもらって後ろふり向いたら皆ガンつけて、目がスゴくて殺しをしそうな目でした……

着いたフロアは独室が12部屋ある所で、そのうちの1つ汚い所に入れられそうになったので入るのを拒み、まずそうじしてからと言ったら、「とりあえず入れ!」

汚い部屋にまた無理やり入れられた2分後、2人の職員がほうきとぞうきん持って、「どうそうじして欲しい?」と聞かれたので、「はいてふいて下さい」
そうじしてる間、自分は部屋の前の方でイスに座らされ、この時も、「座れ!」
となりの部屋の人がリラックスする為に入れてくれたコーヒーも飲ましてくれず、そのコーヒーをとなりのロッカー台の上に置かれ、自分がそれを取ろうとしたら、「立つな!座れ!」
両サイドに1人ずつイスに座ってる自分を立たせないよう2人がすぐ反応して、「まあまあ頑張りましょう」と1人右側の人を触ったら、「触るな!」……
掛ける言葉もなく、しばらくそうじの様子も見てたら、視線をジーッと感じたので見たら異常な位恐い顔してた。そこで「何さっきから見てるんですか?」と言ったら、
「あ~見てるよ。それが?」
そこでこの指揮者が、「話すな!」と言ったので自分も職員もだまる事に。

荷物は1時間後位にカメラ回ったまま持ってきて、部屋はとりあえずぐちゃぐちゃで整理は翌日回しに。
そして、後でこの件について説明行くからと言っていた統括は結局来ないでその場しのぎな発言ばっかり。
何で移室する事にしたのか、今回の扱いは受刑者と変わらない行き過ぎた処置で、最低、最悪な一時でした。
耳、目、体で感じた職権乱用の瞬間はどのように行われるのか、身にしみて嫌という位分かりました。
この件に関しては容認できない点がいくつかありますので、弁護士達の方々とよく相談して、訴えていきます。
今日のストライキでの負傷者は1名で、自分です。
(2013年6月19日、水曜日)

*1:センターによるストライキ制圧の問題、および制圧にともなう職員の暴言等の問題については、仮放免者の会(PRAJ)のブログの「人権は関係ないから」東日本入管センター職員が暴言も参照してください。

*2:川村修行。東日本入管センター所長。